アンベリールという医療用ウィッグ専門の会社は、自社が作ったモデルの数を95種類にまで伸ばして、現在のところ“業界最多”なのだそうです。けれども、患者の立場からしてみると、それでも自分にあったウィッグを見つけるのはむずかしい。
フィット感や似合うか似合わないか、違和感はないかなど、どこかに不満が残ってしまうものです。ほんとうなら200種類でも300種類でもあって欲しいので、できればそのようなラインナップ数まで揃えてもらえればと思うくらいです。
結局は、もとあった自分の髪とはちがうので、“自分にあうウィッグ”といっても、本人の希望がはっきりしていないと、どこかに不満が残る。ファッション用ならミスマッチも楽しめるけれど、医療用は楽しむことよりバレないこと。
自然で違和感がなくて、着けているとわかっても回りからいろいろ言われたくないというのが女性の本音ではないでしょうか。そこで私は“95種類”あるモデルをネットのサイトで見比べながら、選んだり試着したりする前に、利用者はこんな整理が必要なのではないかと考えました。
ウィッグ選びでうまくいって満足度を高くキープするには、割り切りが大事。自分がどうしたいか、どんなスタイルを探しているかを整理しないでいると、ただダラダラと迷いながら探してしまうだけで、最後は「仕方ないから」となってしまう。
これはウィッグの種類の多さとかバリエーションの多さに問題があるのではなく、利用者側の割り切りのなさに原因があると思います。アンベリールでは、試着後にはスタイリストさんが客の要望にそって、髪のアレンジをしてくれます。
そのカッティング技術やウエーブがけなどのアレンジ力は、業界でもトップクラスのプロを揃えているので安心はできます。ただしこの段階でも自分自身に迷いがあったら、満足な仕上がりにはなりません。
“こうありたい自分”の、写真や画像があるならそれを、返送用の箱に同封して送るのがいちばん。アレンジの目標や目的をハッキリ伝えることで、コンセプトも仕上がりもハッキリしたものになります。