医療用ウィッグの試着はインターネット、お電話一本でご自宅にお届けできる!

試着は“1週間の日常使いをする”のが常識

医療用ウィッグを選ぶということは、試着できるメーカーを選ぶのと同じ意味をもちます。「どこのメーカーでも試着できるのが当たり前だ」という声がきこえてきそうですが、たとえば、「サロンに行って」、「商品を見せてもらって」、「被る」という程度の試着では、試着と呼べません。

医療用ウィッグの場合は、運動や散歩、リハビリが付いて回るので、“似合うかどうかを確かめる程度の試着”では役に立たないのです。一定期間日常使いしてみて、そのなかで フィット感を確かめたりウィッグ内の蒸れ具合やズレを確認したりするものです。

蒸れてズレる、頭が重くて違和感がある~。そのようなウィッグでは、長く着けていることができなくなるので、結局は外出する気力が低下し、日常生活の取戻しや社会復帰が遅れてしまいます。

なぜ医療用ウィッグには試着期間が必要か

  1. 実際に医療用ウィッグの不具合がわかるのは、ウィッグを被りはじめてから3日~1週間が経ってから。
  2. 最初は、着脱に慣れるまで時間がかかる。現代では帽子感覚で簡単に被れるウィッグが主流。
  3. ウレタンなど重たい素材をベースに使ったウィッグは、頭が重たくなって、肩こりや偏頭痛、腰痛を引き起こすことも。
  4. シリコンを使ったベースは汗を吸収せず貯めるだけなので、ウィッグ内部が浸水したようになる。

メモをもとに「試着&問い合わせ」を行なう

上記のような基本事項がわかるのも、数日かけて日常使いした後です。蒸れる、ズレる、アジャスターに不具合かある、ウィッグの着脱がスムーズにいかないなど、そのつど細かくメモしておき、メーカーに電話で問い合わせると良いです。

購入したメーカーで正確な回答が得られなかったら、他社に問い合わせてみるのも一案です。自社製品での問い合わせがあった場合、メーカーはどうしても責任を回避することを第一に考えてしまうので、自社のミスより利用者の扱いの悪さなどを前面に立てて話してくることが多いです。

ウィッグメーカーによくある問い合わせ対応

  1. 使い方が悪い、手入れが不十分、注意事項に書いてあるなど、まるで利用者に責任があるような物言いをされることがある。
  2. 自社の非は認めたくないのか、とくに技術的な問い合わせをすると、曖昧な返答しかしてもらえないことが多い。
  3. クレームや苦情と、問い合わせとは違うので、利用者のほうも、最初から高圧的な物言いにならないよう注意。単なる問い合わせだとわかるようにしゃべること。

医療用ウィッグの製品の大半は職人の手作業でできています。ベースネットの縫製やアジャスターの縫い付け方などで、機能性は大きく変わってきます。それを実際に手に取り、具合を確かめるのが試着です。

家族や友人・知人などにも何気なく被ったときの状態をみてもらい、好評であるなら購入を決める、アレンジをしてもらうというステップにすすみましょう。鏡の前でちょっと被って「お似合いです」と言ってもらうのが試着ではないということだけは認識しておきましょう。