医療用ウィッグと普通のウィッグの違うところは、機能性にあると思います。しかもその機能性はファッションのものとは違って、患者の回復力や生命力に関わるものだから、“あったら便利”というレベルでは済まされないと考えています。その厳しさに加えて、とくに女性の場合はファッションセンスというのが問われます。
「ファッション性とともに厳しく問われる高水準の機能性」、私はこの2点を自分1人で評価するのはむずかしいと常々考えていました。そこで医療用ウィッグの試着サービスという期間を最大限に利用し、「ファッション的な評価は友人に」、「機能的な評価は自分で」というふうに分けてじっくり検討するようにしました。
本人でなければわからない機能性は、意識的にウィッグを着けていろいろな日常シーンをやって、最終的に自分で採点しています。
試着したウィッグは友人に客観的にみてもらって、いろいろと率直な意見を言ってもらうようにしています。私はまだ30代の中盤なので、ガンだからといって老け込むことも籠り系の大人しい女性に収まりたくもありません。
そこで評価は酷評あり、返品ありの厳しいものにしてもらっています。
多少欲張りで抽象的なところもある評価項目ですが、ファッションに対する評価は、その曖昧さ・抽象的な感覚・感性が大事だと友人は言います。「銀座、渋谷、赤坂、丸の内」は、友人と2人でよく出かけるところ。
もともとの職場もこの中に含まれています。かつて医療用ウィッグを通販して試着・アレンジまでやって送ってもらった製品が、ひどくホステスみたいなウェーブがついて戻ってきたので、敢えて街の雰囲気が違う4エリアを対象に選んで、どこにでもマッチするデザイン性、ユーティリティな感性を基準に評価してもらうようにしています。