「クオリティ・オブ・ライフ」というと、何かのコマーシャルか健康食品メーカーのスローガンのように聞こえますが、実はコレ、ガン治療などで闘病生活を送る人たちに向けた関係各省のうたい文句なのです。
とくにこれといった定義はありませんが、『すべてのガン患者とその家族の苦痛の軽減と養生生活の質の維持向上』というのが、一応の大義名分になっています。政治の世界でこのようなアプローチをしてくれるのは有り難いことですが、私たち当事者は、このクオリティ・オブ・ライフを、もう少し真剣に捉えて、自分自身の生活に当てはめてみる必要があります。
そもそも闘病生活の質とは、それ以前の健康体であったときの生活と変わりなく日常が送れていることを指します。入院中は別にして、退院後の社会復帰に関わる生活で、たとえば以下のようなことが気持ちよく行えているかです。
これらは、ごくありふれた日常のワンシーンだったり、その時々の思いだったりですが、こうした日常性の出発点となっているのが、「自分に対する自信と将来への希望」なのです。
話が唐突に聞こえるかも知れませんが、闘病患者の場合、自信や希望の出発点となっているのが、抗がん剤治療による副作用の克服です。中でも悲嘆に暮れてしまうのが、脱毛の恐怖とその容姿からの克服。闘病患者の女性の悩みのトップが『頭髪の脱毛』ということですから、この難関をクリアできる道具、つまり良質な医療用ウィッグに出会えれば、“クオリティ・オブ・ライフ”への第一歩を踏み出すことができます。
それとは逆に、質の悪い医療用ウィッグを手にしてしまえば、第一歩目で出鼻をくじかれたようになり、ヘタをすれば友人に会う気さえなくなります。こもりがちになって家族にもネガティブな空気を送ってしまうことにもなります。
このように考えていくと、「良質な製品かどうかを見極める試着のあり方・選び方」が、生活の質を高めるかどうかのカギを握っているようにさえ思えます。
ガン発症率が2人に1人という時代なら、医療用ウィッグの試着や選び方に悩んでいる人も2人に1人~。
医療用に不満をもっている人は多いはずなのに、良い選び方のポイントになる試着について声をあげる人はいません。究極、“クオリティ・オブ・ライフ=試着から”という目線で、そのあり方を考えてみましょう。